FileMakerで削除フラグを実装する
削除フラグを実装しました。
普段あまり実装しないのですが、今回は削除フラグを実装しました。
レコードが多くなった時や、リレーションを駆使した複雑な処理をしたい時に。
削除フラグを立てたレコードが対象になってしまうケースを考えると、システムの複雑化に繋がってしまう。
そういった理由で、基本的には削除フラグは利用しません。
今回削除フラグを利用した理由
今回はエディター(メモ帳)という性質上、とにかく気軽にメモをつくることが大事です。
そのように利用することで、大量の新規レコードが作成されます。
検索や一覧において「それらしい情報がたくさんある」と、情報の把握がしずらくなります。
- 削除フラグのあるレコードが、一覧から一旦外れる
ことにメリットがあると思い、今回削除フラグを実装しました。
削除フラグで工夫した点
設計・インターフェイスともに、
- 使いやすく
- 迷いにくい
を心がけて、いくつかの工夫を行いました。
削除フラグの設定ルール
ステータスフィールドを追加し
- 正常…1
- 削除…10000
と設計しました。
削除が10000になっているのは、今後
- 正常以外のステータスが追加される
場合を考慮した準備になります。例えば
- 下書き…2
などはステータスとして追加される可能性がある要素です。
(今回はフラグで対応しました。)
削除のインターフェイス
削除フラグを立てたレコードは
- ゴミ箱に入った
という設定にしました。
後から取り出しやすいため、ダイアログを出さずに、いきなりフラグを立てて削除扱いにしています。
削除フラグがあったら
- レコードを対象外に
を使って、すぐに表示を消すようにしました。
このとき、前のレコードが表示されることになり「?」と一瞬認識が迷いやすくなっていることは、今後の課題です。
削除されたレコードのメニュー
削除されたレコードは、ボタンの内容を思い切って変更しました。
新規追加のボタンはなくなり
- 完全削除
- 戻す
の2つだけしかできないようにしています。
削除されたレコードから新規追加をする必要はないですし、
- 削除レコードでできることを絞り込む
ことで、この状態ですべきことがはっきりと際立ちます。
削除レコードの一覧
削除レコードの確認ができるように
- ゴミ箱
ボタンを作りました。
削除したレコードを一覧したことがわかりやすいように
- 一覧の塗り、文字色を変更
することで視認性を挙げています。フラグなどの抽出系のボタンも排除し
- 戻る
ボタンで、正常ステータスのレコードを表示できるようにしました。
上記2つの装飾で十分に「コミ箱を見ている」と認識できます。
削除レコードの検索
削除レコードを一覧で表示している時は、削除レコードを検索できるようにしました。
削除が増えてくると、検索が便利に使えると思います。
また削除レコードを気軽に検索できるからこそ
- 積極的に削除機能を利用する
ことができる、という一面もあるかもしれません。
削除フラグは必要に応じて
今回削除フラグを導入しました。
「削除フラグを導入した方が絶対に優れている」ということではありません。
作成するソリューションによって、向き不向きは異なります。
削除フラグを導入することで
- 削除の心配が減る
一方
- システムの設計にミスやモレが出やすくなる
傾向があるかと思います。
また、削除フラグを導入するのではなく「変更ログ」を取得できるようにしておき、必要に応じて
- 削除ログを閲覧
- 必要部分を再利用
できる仕組みの方が向いているソリューションもたくさんあることでしょう。
システム設計のご相談も承っております。
今回のような
- このようなシステム用途には
- どんなインターフェイスや仕組みが必要か
についても、プロの目線からアイディアとアプローチをご提供いたします。
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